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2007年 12月 06日
自社を相対化して見る体験
山田建設の「山田崇広くん木造建築士合格」の一報が入った。 やったな崇広。 崇広くんは大学は経済の出身。山田建設の後継者という自覚をどこまで持っていたのかは大学を出た時点では不明。 しかし、修業先として青木工務店を自分で希望し、青木宏之社長(当時)に直談判して、青木工務店で半年間現場監督としての修業をした。 本当はもう少し長く修業する予定であったが、山田建設に人材不足のピンチが訪れ、急遽崇広くんは山田建設に入社することになる。 青木工務店での半年間、他人の飯を食い、自社とまったく異なる工務店のやり方、スタッフたちの考え、大工たちとの付き合いを体験したことは大きい。 他社と自社の違いを崇広は「何となく」というレベルではあったが、理解した。 そして山田建設に入社し、暫くはまごついて(何せ建築用語すらよく分からない状態でもあった)いたが、どんどん現場が好きになってくる。 現場監督鍛練塾と直前対策講座 さらに崇広は「現場監督鍛練塾」でハードな監督学を学び、同じように悩んだり、困惑している仲間たちとの語らいの中で「うちはこの体制でいいのか」とチラと思ったり、自社点検を行ったりした。 もちろん、それはその時だけのことなのかもしれないが、この「チラ」と自社の理想系を思い浮かべたことが大切なのだ。 こうして、どんどん崇広は「工務店」という稼業に面白みを感じていく。 ただ、一つだけ崇広を躊躇させるものがあるとすれば、無資格ということだった。こうして、木造建築士の資格を取ろう、と覚悟を決めた。 そして「木造建築士受験対策直前講座」を受講し、受講者の中でも、模擬テストでは絶えず上位に入っていった。 こうしたアクティブな姿勢は、もう完全に「山田建設を継ぐ」という強い意志の現れでもある。 工務店を継ぐ。そして、地域に存在し続ける工務店となることを崇広は意志したのである。 ▲4泊5日×2回のハードな現場監督鍛錬塾を終えて青木理事長から修了書を手渡される山田崇広くん 山ちゃんのオンとオフの切れ目づくりの影響 この意志は、山田一元の普段のライフスタイルからの影響も大きい。やるときはやる。オフの時は徹底的にオフタイムを充実させる。そんな切れ目を明快に持つ山ちゃん(もっとも山ちゃんがそれを可能とするだけの理由が実は存在するが)の影響は大きい。 山ちゃんは、ぶらさげられたニンジンには一切目を向けない。棟数拡大ではなく、顧客との関係性づくりが必然的に自社を安定した経営へと結びつける、という信念を持った男だ。 この山ちゃんも、オヤジの跡を継ぐに当たっては、まあ、何というか純情熱血涙累々小説の一編も書けるような形で悪戦苦闘した。 また、山田建設に入社してからは「遊ぶ余裕」を持つために懸命になって一級を取得した。 山ちゃんのライフスタイルはそのブログに詳しいが、山ちゃんよりもう少し繊細な崇広が、こうした形で、継続する工務店の雰囲気を私にもたらしてくれた。 こんなうれしいことはない。 崇広、厳しい時代がくるけど、一緒にがんばろうぜ。とにかくおめでとう。 ま、年末にささやかなお祝い会をやるからな・・・と一方的に決めつけている私であった。 法的環境の激変期。メンバー工務店の監督、大工たちにも「木造建築士」資格を取得させることは、これからの工務店の継続の一つの条件となる。そのサポートを来年の対策講座で実施していきたい。 SAREX専務理事(㈱オプコード研究所所長) 野辺 公一
by KNOBEX
| 2007-12-06 12:53
| やったぜ崇広
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