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2007年 09月 18日
「熱血山辺木構造塾」スタート
朝から雨。メールを返信したり、朝食を摂ったりしているとあっという間に9時前に。 本日は「熱血山辺木構造塾」として、まる1日山辺さんに講義していただく。今回は演習を中心として、山辺さんの熱血講義が始まった。 まずは、軽いジャブとして、今回の基準法改正と厳格適用のおかしさ、愚かさを。 ついで、これまでの地震の被害と基準法改正の変遷を解説。明治時代の見識が平成12年に法となったことなどを。そして、住まい手の耐震性能と工務店や設計者らプロの耐震性能の認識のギャップをどう解消していくのか、も今後の課題であり、このギャップがトラブルになっている現状を話される。 ▲午前の講義スタート いよいよ本チャン。まずは重心と偏心の解説から。木造の床部分の問題。床倍率をどう考えて設計していくのか、と。 ここで、山辺さんはさらりと床倍率の話をされたが、皆さん床倍率の出し方を我が物としているのだろうか、と思った。ま、明日小野さんがそこは補ってくれるだろう。性能表示制度で導入されたこの計算方法等について思い出してみると平成12年から4年間も解説してたんだよな、毎月、愛知と長野で、と思い出す。おっと、余談の時ではない。 SSの演習 時間がもったいないと山辺さんは休み無しでガンガン飛ばす。お、飯沼君に魔手が・・・。 木造の基本的な問題として、地盤問題がある。SSでの調査結果をどう読むかは、設計者として大切な能力。ということでSSの解説と演習。 ▲山辺さんの熱き講義がまる一日続くことに SSの結果をちゃんと読むことで「要改良です」と言ってくる調査会社に対して、「自沈層はここだけじゃないか」といった反論をできる能力を高めよう、と。こちらが調査結果をきちんと読めたりする能力をもっていることで、相手の対応も異なるケースも多いとのこと。 ▲SSの演習に取り組む ここで午前の部が終了。またまた、午後は会議室が取れず、渋谷にバスで移動することに。30分で昼食を済ませて・・・と。雨がすごい。時間が無いので、山辺さんとサンドイッチとアイスティ。慌ただしく正門へ。 多くの塾生が傘が無く、しらばっくれてセンター内の傘で正門突破を謀るも、警備員に見つかり返却。雨の中をバスを待つ。 ノートパソコン、パソコンプロジェクター、延長コード、プロジェクター用延長コード、演習問題集等をザックに入れて、さらに手に持つのでいやー、やっぱ「用務員」。心優しい深沢君が同情してくれて、コード類を持ってくれるので助かった。 こうした「雑務」ができなくなったら、私はこうした塾運営からは引退、と決めている。 1時前には渋谷駅前に。Fが待っていてくれて、ここからは傘不要の通路を通って「マイスペース」の新店舗に。 午後は渋谷で 飲み物を注文して、午後の部スタート。 まずは、N値計算の解説と演習。 次に、梁のたわみ算定の解説と演習。梁の設計をどう考えるのか。たわみというクリープ現象と時間の相関の問題など。これに乾燥材の問題点などが指摘される。 とにかく、手計算でやることで式の意味が理解できる。その意味を知らなくては設計者と言えるのか、といった雰囲気が山辺さんから発せられる。 とにかく、端部も含めてたわみ、変形を考えるために、手を動かせ、と。 ▲疑問点は即座に解決してくれる N値とたわみについての演習 山辺さんは、本職はコンクリート建造物などの大型の建物の構造設計と監理。その山辺さんが木造について、これほどまでに関わる様になったのは、丹呉さんとやっている「大工塾」で大工たちの構造の疑問に確信を持って答えることが当初できなかったことにある。 ここから、彼は大工たちと一緒に様々な構造上の実験を行い、自分の仮説を証明したり、大工たちの経験値の確かさと危うさを側面的に支援してきた。「木造の山辺」というイメージは彼の仕事の上では、ある意味困ったイメージでもある。 3つの演習を基軸とした講義は6時近くまで行われ、本日はこれにて。再びあたふたとバスに乗り込みセンターへ。 ここで、佐藤君は仕事の関係で戻ることに。 雨は既に止んでおり、何だか急に秋風といったものが身体を包み込む。夜の訪れも早くなっていることに気付く。 ▲バスに揺られて再び代々木に 山辺さんを囲んで ただちに夕食。その後ラウンジへ集合とする。 山辺さんと、D棟9階の食堂で暮れゆく新宿を眺めつつ食事と生ビール。二人になると話は、どうしても今回の改正のおかしさや、大工塾の大工たちの対応力の話になる。これまでとは違う。大工たちに木造建築士等の建築士資格を取得させないと、といった話となる。 ラウンジに行くと何と満席。で、スポーツ棟の食堂へ。取り敢えず生ビールで乾杯。後は山辺さんを囲んで本日の問題についての補講。但し、乾燥材の問題については、一律に乾燥方法での評価は危険、という話は付け加えさせてもらう。 煙草を吸うためには3分歩かないと喫煙コーナーがない。一度で懲りる。おかげで、本日は半箱も吸っていない。 ▲山辺さんを囲んで構造の話がつきない まだまだ続く意見交換 山辺さんにお礼を言ってお別れ。再びラウンジ集合を呼びかけると、全員が。下ちゃんが今時めずらしいワンカップを飲んでいた。彼女は4人部屋に1人という変則的宿泊。「なんか落ち着きません」と。 ▲まだまだ続く交流会。今日がもう最終夜だ もう、本日が最終夜だ。結局11時まで懇談を。私も缶ビールと缶チューハイで、結構来ました。が、「日報出せよ」という念押しは忘れない。 メールチェック等をしてダウンした。 SAREX専務理事(㈱オプコード研究所所長) 野辺 公一
by KNOBEX
| 2007-09-18 11:56
| 企画・設計力鍛錬塾
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